今だから暴露。

2003年10月22日
一年前に別れた彼氏から着信があった。

なんだろう。
一日ぼんやりと考えていたら、
いろいろなことを思い出した。

突然キスをされて、それから始まった恋だった。
8ヶ月の遠距離恋愛の末、私が関西に引っ越して一年半、お互いの家を行き来したりした。
二年間。
とても愛されていたけれど、
私はその間、たくさんの浮気をしていた。
そのうちいくつ彼が知っていたかは知らない。
けれどいくつかは知っていた。
私の心が、自分ひとりのところにないことを、
彼はずっと知っていた。
それでも「俺が守る」といい続けて、
尽くしてくれた。良い彼氏として、
常に私の逃げ場になっていてくれた。

その頃の私は、
「自分の気の向くままに生きる」
そんな風に振舞っていたから、
彼がどれだけ心を痛めていたかなんて
考えもしなかった。
むしろ、考えないようにして、
自分の罪を認めずに生きていた。

裏切られることの辛さも、
信じぬく辛さも、離れられない辛さも、
私は何一つ知らなかったから。

いまさらだけど、それらを知って、
いまさら彼の気持ちを察して、涙が出そうになる。
自分に置き換えて考えると、
死にたくなるほど心が痛んだから。

「自分の想いが届かずに、裏切られた時の気持ちってどんなものなの?どうしてそれでも私と一緒にいたの?」

そうやって聞いたことがあった。
もう別れを決めたときのことだった。

彼は穏やかに言った。
「好きだったから。」
私は納得いかずに、また聞いた。
「どうして私を捨てなかったの?」
同じ声色で、彼はまた笑う。
「想いがつたわからなかったからって諦めるのは簡単だけど…そんなことはしたくなかった。簡単なことじゃなくて、難しくても、支え続けることで、気持ちを伝えたかったし。何より、そんな危なっかしい君を守っていきたかった」

全てが過去形で語られていたことが、
少しだけありがたくって、
最後になってはじめて知った彼の気持ちに
素直に感動した。

それでも、私の道と彼の道はすでに違っていたし、私は新しい道を共に歩む人もいたから、とても感謝はしたけれど、二度と恋が芽生えることもないことを実感した。

そして彼と付き合った最後に、
ようやく私は、人の痛みを考えることを覚えた。


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